徒然CURIOSISM

学びクリエイター朝森久弥とサークル「CURIOSIST」のブログです。

C98(エアコミケ)サークル参加情報 第3報

こんにちは、朝森久弥です。

 C98(エアコミケ)に向けての準備がようやく一通り整ったので、サークル参加情報を改めてまとめておきます。

 

CURIOSISTは、コミックマーケット98(エアコミケ)に家からサークル参加いたします

おしながきは以下の通りです。

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C98(エアコミケ)おしながき(1/2)

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C98(エアコミケ)おしながき(2/2)

今回の新刊は『教科書 日本オタク文化 上巻』です。

マンガやアニメ、ゲームの歴史をイチから学べる評論同人誌となっています。B5判68頁、表紙はたまのちさんに描いていただきました。

『教科書 日本オタク文化 上巻』は、2020年5月上旬からメロンブックスで委託販売を開始します。委託販売での価格は1100円(税込)です。即売会価格(800円)より高くなりますことをご容赦ください。

購入は次のページからできます。店頭で買うのは至難の業だと思うので、通販での購入をおすすめします。

www.melonbooks.co.jp

『教科書 日本オタク文化 上巻』の具体的な内容を知りたい方は、

前回のブログ記事や、

asamorihisaya.hatenablog.jp『同人サークルCURIOSIST 公式チャンネル』に投稿したYouTube動画、

www.youtube.comTogetterにまとめたまえがきをご参照ください。

togetter.com

 

コミケでは普段、新作だけでなく旧作も頒布するのですが、今回はエアなので置き場がありません。そこで、旧作ゲームのうち3本を、Webで無料公開することにしました。

『アマゲチッタ!!』(C97初出)

www.freem.ne.jp

『キュードル! Tokyo Summer Challenge』(C94初出)

www.freem.ne.jp

『キュードル! Q-dol Grand Prix』(C95初出)

www.freem.ne.jp

公開先のサイトは、3本とも「ふりーむ!」です。

このうち、『アマゲチッタ!!』はブラウザとパソコンのどちらでも遊べます。

一方、『キュードル!』の2本はWindowsパソコンでのみ遊べます。

なぜこのような違いがあるかと言うと、『キュードル!』の2本は画像・音素材が大量に詰まっていて、ブラウザで遊ぶには動作が重すぎるからです。ブラウザゲームスマホでも遊べるというメリットがあるものの、パソコンゲームに比べて動作が重たくなりやすく、まともに動作しないことには意味が無いので、やむなくパソコンのみとさせていただきました。

気軽にオタククイズに挑戦したい人は『アマゲチッタ!!』を、クイズを解くアイドルたちの物語をじっくり楽しみたい人は『キュードル』の2本を遊んでみてください。

 

また、上のおしながきにも書いた通り、『アマゲチッタ!!』は『教科書 日本オタク文化』の公式問題集と位置付けています。知識を定着させるには教科書を読むだけでなく、問題を解くのがとても効果的です。『教科書 日本オタク文化 上巻』は、通販だと届くのに少し時間がかかるので、注文いただいた方は、届くまで『アマゲチッタ!!』を遊んでいただくとよろしいかと思います。

 

なお、旧作ゲームでは上の3作の他にも、フリー版としてWebで無料公開しているゲームがあります(※必ずしもすべてを無料公開するとは限りません)。この機会にぜひ遊んでみてください!

curiosist.com

 

朝森久弥は同人活動と同じくらい旅行好きで、GWは毎年どこかに行ってます。なので、GWに家にいなければならないことの寂しさはよくわかります。家で過ごす皆さんに、CURIOSISTの創作物が少しでも楽しみと役立ちを届けられればうれしいです。

 

今回も、どうぞよろしくお願いします!

(幻の)C98サークル参加情報 第2報

こんにちは、朝森久弥です。

 

同人サークルCURIOSISTでは、C98に頒布予定だった

新刊『教科書 日本オタク文化 上巻』を、

メロンブックスにて2020年5月上旬から委託販売いたします。

店舗には買いに行きづらい方も多いと思いますので、信販での購入をご検討ください。

4月22日から、メロンブックス内の以下のページで予約を受け付けています。

www.melonbooks.co.jpさきほど確認したら、早速予約が入っていました。ありがとうございます!

 

クイズゲームを出すことが多いCURIOSISTですが、今回の新刊は評論同人誌です。

日本のマンガやアニメ、ゲームなどの歴史と現状をイチから学べる本となっています。

B5判で68ページ(文字数では約6万5000字)、メロンブックスでの委託販売価格は1100円(税込)です。即売会で頒布する際の価格は800円なのですが、委託販売では手数料や税金などで若干お高くなりますことをご容赦ください。

 

新刊の表紙は、和服っ娘の第一人者で、CURIOSISTの『キュードル!』『アマゲチッタ!!』でおなじみの、たまのちさん(@tamanoti)に描いていただきました!

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『教科書 日本オタク文化 上巻』表紙 byたまのちさん

 

 『教科書 日本オタク文化 上巻』のもくじは、以下の通りになっています。

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『教科書 日本オタク文化 上巻』もくじ

上巻で扱うのは、おおむね1990年代前半までのできごとです。1990年代後半から現在までのできごとは、2020年中に刊行予定の下巻で扱います。

上巻にはたとえば、

といった内容が含まれていて、当該年代の方には「そうそう!こういうことあったよね~」と懐かしんでいただけること請け合いです。逆に、私(1988年生まれ)と同世代かさらに若い方には、「こういう面白い時代もあったんだな…」と、上の世代との円滑なオタク的コミュニケーションに役立てていただければと思います。

 

以下の紙面サンプルからも分かるように、この本は”教科書”という響きに合わせて、まじめな体裁になっています。もっとも、文章の硬さレベルは高校の教科書を参考にしていまして、ちまたの専門書に比べれば取っつきやすいと自負しています。

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『教科書 日本オタク文化 上巻』第3章第4節から

 

クイズゲーム作家の私としては、知識は問題を解いてこそ身に付くという思いがあるので、章末問題として4択クイズを付けました。

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『教科書 日本オタク文化 上巻』第3章章末問題(抜粋)

章末問題は、この本を読んだ人にとっては簡単だと思いますので、物足りなければ、CURIOSISTの『アマゲチッタ!!』などに収録されている日本オタク文化クイズに挑戦してみてくださいね。

 

CURIOSISTの作品の根底には、「知る」から始まる想像力(イマジネーション)という考え方があります。知識を得て、自分が認識できる世界を広げることで、自分以外の誰かについて想像し、理解しようとする―そうした営みを手助けするための作品を作っているつもりです。クイズゲームにせよ、進学校Mapにせよ。

日本で生きる人は、多かれ少なかれ日本オタク文化に触れて日々を過ごしています。『教科書 日本オタク文化』で日本オタク文化の歴史と現状を一通り学ぶことは、現代日本で生きる人の感性や、物の考え方の理解することにつながると、私は確信しています。その結果、日本で生きる人同士の相互理解が進んで、少しでもハッピーな人が増えたらこれに勝る喜びはありません。

……などと大げさに構えなくても、単純に、日本のマンガやアニメ、ゲームのことをもっと深く理解できる楽しい本にしましたので、皆さまお手に取っていただければ幸いです。

よろしくお願いします!

(幻の)C98サークル参加情報 第1報

こんにちは、朝森久弥です。

 

コミックマーケット98(C98)の中止が決定しましたが、同人サークルCURIOSISTは、C98が開催されるはずだった2020年5月初頭に、新刊の刊行を予定しています。

www.comiket.co.jpC98での頒布はできないので、同人誌を取り扱う書店での委託販売を検討しています。

 

 新刊のタイトルは『教科書 日本オタク文化 上巻』

マンガやアニメやゲームの歴史をイチから学べる同人誌です。

いま絶賛執筆中ですが、誌面の一部をご覧ください(諸々変わる可能性はあります)

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第1章は、マンガ・アニメの発祥からスタート

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第2章から。コミケって、最初は参加者700人しかいなかったんですよ

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第3章から。取り上げる作品はマニアックになりすぎない程度に取捨選択しています

 
この企画は、「もし高校で、日本オタク文化の歴史を習うことになったら、どんな教科書になるだろう?」という妄想から始まりました。今の日本には、マンガ・アニメ・ゲームそれぞれの歴史をまとめたものや、個々の作品を語ったコンテンツは山ほどあるのですが、日本オタク文化全体の歩みを振り返る試みは、意外にもほとんどありません。

最近の若い人にはピンと来ないかもしれませんが、日本オタク文化を愛好する人、すなわちオタクであることが蔑まれた時代もありました。令和の今でこそ「一億総オタク時代」と言えるような状況になっていますが、そこに至るまでの日本オタク文化の歩みを知ることは、幅広い世代のオタク、もっと言えば、幅広い世代の日本在住者の精神性を理解することにつながります。日本オタク文化の歴史をまとめた教科書を作ることは、CURIOSISTのモットーのひとつである、人と人との間に知を広げることに他ならないと考えました。

  

今回は上巻ということで、日本でマンガやアニメやゲームが発祥してから、およそ1990年代前半までの歴史(第1章~第3章)を扱います。1990年代後半以降から現在までの歴史(第4章~第6章)は、2020年内に下巻として刊行する予定です。

上巻はB5サイズ、60ページ前後、表紙はCURIOSISTゲームズおなじみのあの絵師さんによる描きおろしフルカラーイラストになる予定です。イベント頒布価格は700円を考えていましたが、書店委託販売の場合はもう少しお高くなることをご容赦ください。具体的な販売先など、決まり次第追って告知いたします。

 

 

また、C98では新刊と一緒に旧作、おもにPC向けのオリジナルクイズゲームを頒布する予定でした。こちらのうち、いくつかは無料でも遊べるようにしてあるので、家から出られずに退屈している人は、これを機にぜひ遊んでみてください。

 

★賢いアイドルを育成したいあなたに→『キュードル!』シリーズ

www.freem.ne.jp

★家にいながら聖地巡礼(舞台探訪)したいあなたに→『ヒトナツの聖地巡礼

www.vector.co.jp

★最近の政治にフラストレーションを溜めているあなたに→『おざわのやぼう』

www.freem.ne.jp

 

世間の状況が刻一刻と移り変わっているので、今回の告知の内容が変わる可能性も無くはないですが、これまで通りのスケジュールで新刊を制作する気持ちは強く持っています。創作意欲は熱いうちに打て!

引き続き、よろしくお願いいたします。

香川県でCURIOSISTのゲームをプレイする皆さまへ

2020年3月18日、香川県で「ネット・ゲーム依存症対策条例案」が可決・成立し、2020年4月1日から施行の運びとなりました。

 

この条例は、香川県民、とくに18歳未満の子どものネット・ゲーム依存症を防ぐため、県や学校、保護者、ネット・ゲーム事業者などの責務を明記したものです。

罰則規定はありませんが、「ネット・ゲームは平日60分まで」「夜10時以降はネット・ゲームをやめる」といった具体的なルールを、保護者が子どもに守らせるよう努めなければならないことを求めています。以下のニュース記事もご参照ください。

www.itmedia.co.jp

私が主宰する同人サークルCURIOSISTは、2004年3月から現在に至るまで、コンピュータゲームを制作・公開しています。この条例によれば、

インターネットを利用して情報を閲覧(視聴を含む。)に供する事業又はコンピュータゲームのソフトウェアの開発、製造、提供等の事業を行う者は、その事業活動を行うに当たっては、県民のネット・ゲーム依存症の予防等に配慮するとともに、県又は市町が実施する県民のネット・ゲーム依存症対策に協力するものとする

香川県ネット・ゲーム依存症対策条例議案第11条から引用

とありますから、CURIOSISTは、「コンピュータゲームのソフトウェアの開発、製造、提供等の事業を行う者」として、香川県のネット・ゲーム依存症対策に協力するものとされています。

 

つきましては、香川県CURIOSISTのゲームをプレイする皆さまに対して、ゲーム依存症対策に資するガイドラインを3点提示いたしますので、該当される方は、一度ご確認いただけますと幸いです。

 

 

1.CURIOSISTのゲームをプレイする時間は、平日は1日60分、休日は1日90分以内に収まるよう心がけましょう。

→CURIOSISTは「ゲームなんだけど、タメになる。」をモットーに、クイズゲームを中心に制作をしています。2004年から2019年の16年間で18作をリリースし、累計で3万5000本以上ダウンロードまたはご購入いただいています。

私が幼いころ、つまり今から約20年前、「ゲームは1日1時間まで」と親に言われました。某RPGで1つの戦闘が長引くとやめるにやめれなくて、「1時間以内にやめられないゲームなんてやるな!」と怒られたこともあります。

そういう思い出があったので、CURIOSISTのゲームは、こまめにセーブし、中断できるように設計されています。1セットのクイズが短いものは1分、長くても10分。仮に皆さんの保護者が、1時間経ったらセーブしてなくても問答無用にゲームを強制終了させる方であっても、甚大な被害が及ばないようになっています。

こまめにセーブ、これが大切です。

 

2.CURIOSISTのゲームをプレイする際は、中学校卒業までは午後9時まで、中学校卒業~18歳までは午後10時までに終わるよう心がけましょう。

→CURIOSISTのゲームはとても面白いので、うっかり夜遅くまで遊んでしまう気持ちもよく分かりますが、条例に基づいて、上記の時刻までに終わるようにしましょう。

CURIOSISTのクイズゲームで出題されるクイズは、「日本在住者であれば身に着けておくべき常識・教養」をテーマに据えています。具体的には、高校までの学習内容を問うことにこだわっていて、小学校・中学校・高校の学習指導要領を逐一確認し、学校教科書や参考書の進度・記述を参照してクイズ作成をしています。

もっとも、問うているのはいわゆる「学校のお勉強」だけではありません。日本の伝統文化やポップカルチャー、金融知識や性教育まで、知っていれば人とのコミュニケーションに役立つ知識をふんだんに盛り込んでいます。

CURIOSISTのゲームを遊べば、もれなく知識が身に付きます。一方、CURIOSISTのゲームを作る私は、クイズを作るために大量の本を読み漁ったり、ネットで調べものをしたりしますから、やはり知識が身に付きます。つまり、私の中では、知識を得ることはゲームそのものなのです。

私は高校生の時、「学校のお勉強」にとてもハマりました。「学校のお勉強」も知識を得ることですから、私の中ではゲームの一種です。毎晩2時くらいまでやり続けていましたし、通学電車の中でも歩きながらでも本を読んでいたので、教師に心配されたこともありました。じゃあそんなに宿題出すなよとも思いますが、きっと香川県では、中学では午後9時まで、高校では午後10時までに終わる量の宿題なのでしょう。羨ましいですね。

 

3.CURIOSISTは、「著しく性的感情を刺激し、甚だしく粗暴性を助長し、又は射幸性が高いオンラインゲームの課金システム等により依存症を進行させる等子どもの福祉を阻害するおそれがあるものについて自主的な規制に努め」ます。

条例案第11条第2項に、次のような記述があります。

前項の事業者は、その事業活動を行うに当たって、著しく性的感情を刺激し、甚だしく粗暴性を助長し、又は射幸性が高いオンラインゲーム の課金システム等により依存症を進行させる等子どもの福祉を阻害するおそれがあるものについて自主的な規制に努めること等により、県民が ネット・ゲーム依存症に陥らないために必要な対策を実施するものとする。

香川県ネット・ゲーム依存症対策条例議案第11条から引用)

私の実家にパソコンが置かれたのは中学生の時でしたが、パソコンをいじっていると「またゲームばっかりして!」と親に言われたものです。確かにゲームばっかりしていましたが、「だったら、『これは勉強してるんだよ!』と言い張れるゲームであれば親から文句を言われないのでは?」と考えました。私のクイズゲーム制作は、ここから始まったのです。

たとえ『これは勉強だ』と言い張っても、ぱっと見で著しく性的だったり、甚だしく粗暴だったり、射幸性が高い課金システムが導入されていたりすると、それを認めてもらいづらくなります。CURIOSISTでは、向学心旺盛な子どもプレイヤーが保護者に余計なちょっかいを出されないように、元からそうした要素を極力採り入れないように努めてきました。安全安心の全年齢対象です。就活の面接にだって持っていけます(実際、私は作品を面接に持っていき、そこで内定を得ました。ゲーム会社じゃないですよ)。

 

 

 

……そもそも私たちは、人生という課金ゲームに参加しているのですよ。知識が多いほど、学歴が得られる確率が上がる。教育産業に課金すれば、より効率的に。学歴があれば、権力や金やモテが手に入るかもしれない(モテは微妙かも?)。粗暴性・射幸性・性的感情、どれも刺激されているじゃないですか。これは規制しなくていいのでしょうか?たぶんされないでしょう。このゲームの運営は、このゲームの勝者なので。持たざる者は、用意されたルールの中で、戦略的に生きるしかないのです。今回の条例に寄り添うというのもそのひとつ。

 

私としては、CURIOSISTのコンピュータゲームを通して「知識を得ること=ゲーム」という思想を広げ、「ゲームに時間制限をかけるなんてもったいない!」という人が大勢いる社会を作っていきたいですね。

その時まで、香川県の子どもと保護者の方にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご容赦いただければと存じます。

 

CURIOSISTのゲームの紹介はこちらからどうぞ!

curiosist.com

チーム・プラス2%(または、#チームプラスツー)

ご存知でない方が多いと思いますが、私はチーム・プラス2%という社会運動を展開しています。

一言で言うと、

「恵まれた人は、消費税を多めに払う代わりに寄付しよう」

という運動です。

 

日本における消費税は、2019年10月から原則10%に上がりました。日本在住者の消費生活に打撃を与えることは必至です。しかし、世間の「増税反対!」の大合唱に私も加わるべなのかと考えたとき、いささか疑問を持ったのも事実です。なぜなら、私は日本の中では人並みを超えた所得を得ており、独身で扶養家族もいないため、経済的に日本に貢献していくべき立場にあると認識しているからです。

私が思うに、低所得世帯の消費税負担はより軽く、高所得世帯の消費税負担はより重くなるのが理想です。しかし、実現するにはハードルが高いので、疑似的に「恵まれた人が消費税を多めに払う仕組み」をつくり、これを日本中に広めようと決心しました。今から1年前、2019年1月のことです。私はTwitterで次のような呼びかけをし始めました。 

 

「消費税を2%多めに支払う代わりに、政治団体や公益財団法人等に寄付をする」

私はこの行為をチーム・プラス2%と名付け、一人でも多くの人に広めるよう努めましたが、ほとんど浸透させることはできませんでした。

運動開始から1年が経ち、反省点は多々挙がりました。中でも致命的なのは、「寄付額の計算が困難」というものです。前述のツイートを踏まえて寄付額を算出するには、

前年1年間でした消費税がかかる支出額(税抜)

を求めなければなりません。つまり、1年欠かさず家計簿を付けた上で、消費税がかかる支出とそうでない支出(家賃など)を仕分ける必要があります。ほとんどの人が真似できないのは明白です。私一人の自己満足ならともかく、他の人にも真似してもらうなら、より簡素な仕組みに作り替えるべきだと考えました。そこで考えた「より簡素な仕組み」が以下です。 

 

「家賃を除く消費支出」は、税金や保険料、家賃を除いた支出と考えればよいでしょう。たとえば月平均20万円の人は、年3万円。月平均25万円の人は年5万円を、政治団体や公益財団法人等に寄付する。これが、新たなチーム・プラス2%です。計算は、おおざっぱで構いません。「消費税を多めに収める代わりだ!」と思って寄付すること自体が大切なのです。

寄付先も、各自の好みで構いません。ちなみに、私がこれまでにチーム・プラス2%で寄付したことがある団体は、以下の通りです。

 ◎国民政治協会自由民主党献金団体)

 ◎日本共産党中央委員会

 ◎日本赤十字社

 ◎国連UNHCR協会

 チーム・プラス2%をTwitterで宣伝する際のハッシュタグは、 #チームプラスツー です。#チーム・プラス2% にすると、お尻の%がハッシュタグの一部として認識されず、途切れてしまうためです。( #チームプラス2パーセント なら大丈夫なんですが、ちょっと冗長)。このハッシュタグを見かけたときは、ぜひ拡散をお願いいたします!

 

 最後になりますが、この活動には、くれぐれも無理のない範囲でご参加ください。私自身も、年収が人並み以下まで下がったり、扶養家族ができて大変になったりしたら、キッパリやめると思います。

しかし、人より恵まれている自覚があるあなたには、ぜひご参加いただきたい。あなたがいま恵まれているのは、日本に住む大勢の人の有形無形の支えがあってこそです。相応に恩返ししましょうよ。

 

 何卒、よろしくお願いいたします。

マイベストブック2019

こちらも恒例となりました朝森久弥の「マイベストブック」、すなわち2019年に読んだ本のうち、私の人生に特に影響を及ぼした本を紹介するコーナーです。
マンガ部門とマンガ以外部門に分けて発表します。

 

マンガ部門

ぼくたちは勉強ができない

ぼくたちは勉強ができない 1 (ジャンプコミックス)

ぼくたちは勉強ができない 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:筒井 大志
  • 発売日: 2017/06/02
  • メディア: コミック

がんばる子たちはカッコいい!どこを開いてもカワイイ!

ブコメスキーであり教育クラスタである私がこのマンガを見過ごすわけがないのですが、当初は単行本は買っていませんでした。転機になったのは2回目の人気投票のとき。主人公の妹・唯我水希がコミックスの幕間で活躍していると聞き、「これは買うっきゃねぇ!」と全巻揃えて現在に至ります。

私的に一番愛でていたいのが水希、恋人になってほしいのは桐須美春、生き様に共感するのは関城紗和子です。とくに紗和子は勉強ができることを同級生にバカにされた過去があるんですが(単行本8巻参照)、それがヒロイン・緒方理珠によって救済されたことは、私にとっても救いでした。ジャンプってそういうところ無頓着かと思っていたのに(偏見)。去年のマイベストブックであるDr.STONEもそうですが、勉強をひたむきに頑張る子も肯定してくれる、そういう時代になったんだと実感しました。

ブコメとしては、ベタをことごとく撃ち抜いていくスタイルですが、ベタこそが志向派の私は「こういうのがいいんだよ」と言わざるを得ません。加えて、キャラの顔芸が話を追うごとに磨きがかかっており、顔芸界隈では10年に一人の逸材と言っても過言ではないでしょう。いわゆるヒロインレースに誰が勝つかは分かりませんが(2019年末現在)、ある意味で成幸が一番ヒロインしてるんじゃないかなと思います。成幸カワイイ!

 

マンガ以外部門

武器としての世論調査

武器としての世論調査 (ちくま新書)

武器としての世論調査 (ちくま新書)

  • 作者:三春充希
  • 発売日: 2019/06/06
  • メディア: 新書

可視化して、社会を変えるとはこういうことだ!

著者である三春氏の政治的スタンスは、はっきり言って偏っています。しかし、彼はそれを隠そうとせず、自らの正義に基づき社会を変えるために、世論調査を分析している。だから「武器としての」なのです。このことは、彼が世論調査を曲解していることを意味しません。むしろ、努めて冷静に現実を直視している。いかなる立場であろうと、正確な現状認識こそが勝利への道と確信しているその姿勢に、曲がりなりにも情報発信する私たちは、見習うべきところがあるのではないでしょうか?

この本はちくま新書から出ているのですが、口絵がフルカラー、本文が2色刷りという贅沢仕様です。おかげで、世論調査から導き出された数々のグラフや地図の情報量が見事に保たれています。世の中の新書も多少値段上がっていいから、これくらいカラフルにしてほしいものです。

私も選挙については人一倍興味関心がある方ですが、ここまで精緻に分析している人を見つけてしまうと、今まで上げてきた分析記事(これとかこれとか)は児戯でしかなかったなと自覚してしまいました。けれども、これでめげるような私ではありません。『進学校Map』をはじめ、学校教育に関する調査分析で、彼に負けないよう頑張りたいと思います!

 

 

ノミネート作品

 マイベストブック2019のノミネート作品は以下の通りでした。
(並び順が順位を表すわけではありません)

 

【マンガ部門】

・正直不動産(小学館

ぼくたちは勉強ができない集英社

・彼女、お借りします(講談社

ナナマルサンバツKADOKAWA

・漫画家しながらツアーナースしています。(集英社

 

【マンガ以外部門】

・教育格差(筑摩書房

・コンビニ外国人(新潮社)

・男が痴漢になる理由(イースト・プレス

・みえるとか みえないとか(アリス館)

・武器としての世論調査筑摩書房

 

マンガか否かを問わず、学習要素のある本のノミネートが目立ちます。

『正直不動産』は、不動産業界を舞台にしたお仕事マンガで、『漫画家しながらツアーナースしています。』はその名の通りツアーナースをテーマにしたお仕事マンガです。いずれにも共通するのが、主人公の仕事への真摯さ。辛いことは多々あれど、自分の専門をきちんと活かしてベストを尽くす姿は、誰が見ても心を打つものだと思います。

『コンビニ外国人』はいわゆる外国人労働者の、『男が痴漢になる理由』は痴漢加害者男性の実態をつまびらかにした本です。どちらもイメージ先行で語られることが多いトピックだからこそ、こうした専門家による確かな情報提供が価値を増すのです。『みえるとかみえないとか』は絵本で、啓蒙要素を含むのですが、ヨシタケシンスケの絶妙なタッチに触れられる今の子たちは本当に恵まれているなぁ!と思いました。

 


今年も素晴らしい本に出会えますように。

2020年の抱負。

明けましておめでとうございます。朝森久弥です。

毎年恒例の「今年の抱負」です。去年の抱負を振り返り、今年の抱負を発表します。

 

2019年の抱負をふり返り。

 全体スローガン:第三の矢を放つ

 

「ゲーム制作」:「キュードル!」第7弾リリースにより、47都道府県キュードルコンプリート

⇒できました。おかげさまでC96で『キュードル! All Star』を発表し、47都道府県のキュードルをコンプリートすることができました。収録クイズも約2000問に到達です。ただ、画像とクイズをいくつか追加したいところがあり、それを反映した『All Stat』追加パッチを2020年の早いうちに公開予定です。

 

「日本オタク文化」:「教科書 日本オタク文化」の一部を紙媒体で発表

⇒できませんでした。2年連続の抱負に上げておきながら……。ゲーム制作にかなり時間を費やし、ようやく最初の10ページを書いてみたら、予想以上に時間がかかりそうなことが判明しました。オタクなクイズゲーム『アマゲチッタ!!』と本当は同時に出したかったのですが、教科書の方が後手に回ってしまいました。

 

「教育データバンク」:進学校Map改訂作業とYouTubeでの継続的な発信

⇒あまりできませんでした。共通テスト関係に翻弄された1年だったかもしれません。ただ、共通テスト導入で進学校の勢力図もガラッと変わるのか?と思っていたら、どうもそうならなそうで、焦らず慌てず動向を見守るのが良い気配がしてきました。そうはいっても、進学校Mapはさすがにテコ入れしなきゃなんですけどね。

 

 

2020年の抱負!

全体スローガン:常識は私が作る

 

私はいずれの分野でも「常識的な知識」に重きを置いていて、これを、それなりに多くの人に届けられているという自負があります。言い換えると、私が発信した情報は、それなりの多くの人にとって「常識的な知識」として受け止められるということです。仮にその情報が悪意に満ちていたり、間違っていたりしたとしても。

情報発信とは力であり、暴力です。自らの人一倍の暴力性を自覚し、その業を背負ってでも、誰かの人生に影響を及ぼしたい。そのための戦略的なアウトプットにこだわりたい。具体的には……

 

「ゲーム制作」:『アマゲチッタ!!』第2弾リリース

クイズゲーム『アマゲチッタ!!』は『教科書 日本オタク文化』の公式問題集と捉えています。問題集と言えば紙媒体が多いですが、これからの時代はクイズゲームです。知識はクイズゲームで身に着けるという常識を世の中に広げていきたい。そのためにも、『アマゲチッタ!!』の続編をリリースし、PCに留まらず様々な場で遊んでもらえるよう展開していきます

 

「日本オタク文化」:『教科書 日本オタク文化』完成

⇒実質、3年連続同じ目標です。当初はコミケ98まで、つまり2020年5月頭までに完成と考えていましたが、コミケ98に前半、コミケ99(2020年12月)までに後半が現実的なラインです。しかし、今年こそやり遂げます。オタクについて一家言ある人は大勢いますが、その言葉を後世に残せるのは、具体的な成果物を発表できた人だけなのです。後世に残った言葉こそが常識となります。作ったもん勝ちです。

 

「教育データバンク」:『進学校Map』改訂作業と外部サイトの継続的運用

⇒正直、『教科書 日本オタク文化』の執筆が喫緊ということもあり、『進学校Map』の改訂版公開がずれ込むのはやむを得ないのですが、今年のうちにできる限りは進めていきます。あと、最近は油断すると教科書執筆サボって教育データバンク的ツイートをしていて、かけてる時間だけなら三本柱の中でもトップな可能性があります。これはすごくもったいないと考えていて、Twitterで流してしまうよりどこかにまとめようよということで、noteを始めました。

note.comこのnoteには、ゆくゆくは『進学校Map』改訂版を全都道府県分載せる予定です。そこに至るまでに苔生すことがないよう、今年からこつこつと記事を貯めていきます。noteだけでなく、YouTubeなども活用して、まさしく教育の常識の集積地としての知名度を高めていきたいですね。

 

 

間もなく、生まれて32年が経とうとしています。同世代が次々と開花する中、おちおち足踏みしてはいられません。

残された時間を大切にしよう!

 

今年もよろしくお願いします。