徒然CURIOSISM

同人サークル「CURIOSIST」主宰・朝森久弥の雑文の集合体です。

ビデオゲームたちの戦いはまだ始まったばかりだ!

 「ビデオゲームたちの戦い」とは言ったものの、シェア争いとかいう話はしない。ここでは、ビデオゲームの科学的研究についてのメモを書き連ねてみようと思う。


 まずは、↓の2つの記事を見て頂きたい。

 http://d.hatena.ne.jp/Psychologer/20090113/
 アクションビデオゲームは視力向上に有効の可能性--米研究 - CNET Japan

 いずれも、ビデオゲーム正の側面を取り上げた研究成果。
 テトリスの方はイギリス、アクションゲームの方は米国の研究者が出した成果だそうだ。


 ※本論では便宜上「ビデオゲーム」はいわゆる家庭用ゲーム機・携帯用ゲーム機や、PC、モバイルの類で、デジタル情報をやり取りすることで遊ぶゲームを指すこととする。


 ビデオゲーム負の側面を取り上げた研究成果も数多くあるが、最近になって正の側面にもスポットを当てようとする向きが目立つようになってきている。
 単純にいちゲームファンとして、良い傾向だと思う。


 しかしながら、日本ではまだ、そのような偏りの是正に積極的とは言えない。そもそもゲームがヒトに与える影響全般について、研究成果が大して蓄積されていないので、科学的で無い観点からの考察が幅を利かせている有様だ。
 日本でゲーム脳脳トレが大いに流行ったのも、凶悪犯罪の元凶としてビデオゲームがしばしば取り上げられるのも、そのような土壌によるものではなかろうか。


 とは言え、ビデオゲームを科学的研究の対象にする日本の研究者は絶無ではない。たとえば、CESAが出している以下の資料に載っている方々。
 http://research.cesa.or.jp/index.html


 
 日本のビデオゲーム産業は世界有数(残念ながら世界一とは言えない)の規模を誇るにも関わらず、日本世間一般にも多くの研究者にも、「たかが娯楽」と捉えられている節がある。何て勿体無いことだろう。
 世界では「World Cyber Games」が注目を浴びるなど「されど娯楽」と捉えられているというのに。


 現代人は多かれ少なかれ、何かしらの娯楽を消費している。そうすることでキモチよくなれると信じて。
 だからこそ、ヒトのシステムを究めようとするときに、その娯楽にスポットを当てることは有意義なはずだ。
 現代人の老若男女に支持されている娯楽のエース、ビデオゲームについても、何をかいわんや、である。



 さて、仮に私がこれからビデオゲーム研究をするのなら、やはり日本で(局地的に)流行っているビデオゲームに注目したい。

 日本のビデオゲーム市場と海外(主に米国・欧州)のそれは大きく乖離している。
 つまり、日本で売れるビデオゲームが海外であまり売れない例が多数あるし、逆もまた然りと言うことだ。
 たとえば、日本では定番ジャンルのRPGは米国ではあまり流行っておらず、アクションやシューティングなどのジャンルが好まれているらしい。また、海外の有名なビデオゲームは3D志向が顕著だが、日本のビデオゲームには2Dのものが数多く存在するし、受け入れられている(もっとも、日本にはマンガやアニメとのメディアミックスとしてのビデオゲームが多数出回っているという事情もあるが)。
 このような差異を説明するには、流通の構造的な問題(規制状況とか)だけでなく、双方の嗜好の違い、そしてその嗜好が如何にして生じたのかを検討する必要があるだろう。

 そして、これを突き詰めていけば、「ウケるビデオゲームとはどのようなものか」が見えてきて、いずれは「ヒトは何故ビデオゲームにハマるのか」という問いにより一層クリアーな解を与えることが出来るかもしれない。
 ちなみに、私が究めたい世界はこの一段奥にあるのだが、それについてはまた別の機会に。逆に言えばその奥にあるものに達するのに、ビデオゲーム研究は案外近道になるのかもしれない。


 〜了〜


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