徒然CURIOSISM

学びクリエイター朝森久弥とサークル「CURIOSIST」のブログです。

マイベストブック2025

今年も朝森久弥の「マイベストブック」の時期がやってきました。この記事では、昨年2025年の1年間に読んだ本のうち、私の人生にとくに影響を及ぼした本を紹介します。
マンガ部門とマンガ以外部門に分けて発表します。

 

マンガ部門

メダリスト

afternoon.kodansha.co.jp

この世界にモブなんていない!

『メダリスト』の連載が始まったのは2020年ですが、私が本作を知ったのはテレビアニメ化した2025年の冬でした。令和のスポ根マンガのスタンダードと言っても過言ではなく、少年マンガ大好きな私が求めていたアツさがここにあります。

本作には美少女フィギュアスケート選手がいっぱい登場しますが、決して美少女のカワイイを前面に押し出した作品ではありません。読んでいて一番強く抱くのは「みんながんばっていて偉い!」という保護者目線の気持ち。実際、私に11歳(主人公の結束いのり初登場時)の子どもがいてもおかしくない年齢ですしね。選手を導くコーチたちが挙って真摯で「ありがとう…」という気持ちになっています。

本作の軸は、フィギュアスケートでオリンピック金メダルを目指す少女・結束いのりと、そのコーチである明浦路司のサクセスストーリーです(なお、作者が2人に課す試練はだいぶ重ため)。そこに宿命のライバル・狼嵜光とオリンピック金メダリストの夜鷹純が立ちはだかり……というのは王道展開なんですが、ほかに出てくる選手やコーチたちの描写がとても濃い。「悩み苦しみながらも努力して、いまこの場に現れてきているんだな」と感じずにはいられないんです。どのキャラも主人公が張れるんじゃないでしょうか。とくに、光に追い抜かれても挑戦を諦めない八木夕凪、誰よりもカッコいいを貫く岡崎いるか、大いなる野望を秘めたライリー・フォックス先生の背景には鬼気迫るものがあり、スピンオフがあったらぜひ読みたいです。

本作のアニメ化にあたっては、あの米津玄師が原作に感銘を受けて主題歌制作を逆オファーしたという逸話があります。結果として本作には情熱ある才能が結集し、アニメは2期も放映され、劇場版公開が決定するなど日に日に盛り上がりを見せています。元をたどれば本作自体が、作者であるつるまいかだ先生のほとばしる情熱を具現化したサクセスストーリーそのものなんですよね。私もいちクリエイターとして、どうせやるならつるま先生のように創作するんだ!という勇気をもらえた作品です。

 

マンガ以外部門

男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法

www.akishobo.com

男性中心の「職場あるある」を笑い飛ばそう!

本書は、2018年に米国で発行されたサラ・クーパーの著書「How to Be Successful Without Hurting Men's Feelings」の日本語翻訳版です。表向きは「女性がキャリアを成功させるためのハウツー本」なのですが、タイトルにも表れているように、男性中心の職場で女性がいかにサバイブするかを皮肉たっぷり語ることで、そんな職場のバカバカしさを暴露する本になっています。

  • 男性が泣くのは「感性が豊か」だが、女性が泣くのは「ヒステリー」なので要注意。
  • 男性のミスを女性が指摘すると「怖い女」と言われます。
  • 男性投資家を満足させるため、わざとマンスプレイニング(上から目線の説教)の機会を与えよう。

……などなど。

米国の超大手IT企業で働いていたサラ・クーパーは、本書でテック業界の「多様性」についても取り上げているのですが、その清々しいまでのボーイズクラブっぷりに、笑ってはいけないと思いつつも笑ってしまいました。

本書はいわゆるZ世代にはあまり刺さらなさそう(と思いたい)ですが、それ以上の世代で働いている女性には共感することが多々あると思います。また、本書の原書のAmazonページで、イギリスやインド、フランス、メキシコなどのレビュアーが「わかる~!」とレビューしているのを見つけて、どこの国でもそうなんだな...…と切なくも感心しました。あと、私は成り行きで女性ばかり・男性ばかり・男女半々の職場(的なコミュニティ)にそれぞれ所属してきたのですが、その経験から言うと、男性中心の「職場あるある」に違和感をもつ男性は割といて、そういう男性にも本書は響くところがあるんじゃないかなと思います。

本書を読んだからと言って、すぐに成功につながることはないかもしれません。でも、そもそも男性の「お気持ち」なんて気にし過ぎても仕方がないのだから、もっと好きに生きていいんだ!と前向きな気持ちになれる一冊でした。

 

ノミネート作品

マイベストブック2025のノミネート作品は以下の通りでした。
(並び順は五十音順であり、順位ではありません)

マンガ部門

マンガ以外部門

  • 〈高卒当然社会〉の戦後史 誰でも高校に通える社会は維持できるのか(新曜社
  • 男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法(亜紀書房
  • 中国共産党 世界最強の組織 1億党員の入党・教育から活動まで(星海社
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち(太田出版
  • ルポ アフリカに進出する日本の新宗教 増補新版(筑摩書房

『上杉くんは女の子をやめたい』はTSモノでやぶうち優先生節が遺憾なく発揮されていますが、真骨頂はのえるや瑛人の特大感情にこそあると思います。『サンキューピッチ』は読者の裏の裏をかき続けることに定評がある野球マンガですが、大事なところは王道展開を繰り広げてくれるのがズルいです。

中国共産党~』は、組織論として考えると民主主義国家に住む人にも大いに役立つ本と言えるのではないでしょうか。日本でこの本が読めることに感謝です。『ルポ アフリカに~』もこの著者でないと書けない本でした。思えば日本にも"新宗教"だったキリスト教が布教されてそれなりの時間が経つわけで、国を超えた人の交わりというのは人が人である限り止めようがないものなのでしょうね。

 

今年も素晴らしい本に出会えますように。

2026年の抱負。/My resolution for 2026

こんにちは、朝森久弥です。

今年も遅ればせながら「今年の抱負」記事です。これでも昨年よりは1日早いのです。まず去年の抱負を振り返ってから、今年の抱負を発表します。

 

2025年の抱負を振り返り。/Look back my resolution for 2025

全体スローガン:人を励ますものづくり/Encourage people through creation

 

★みんなの学びを励ますゲームを作る/Create a new game that encourage everyone to learn

ほとんどできませんでした(Poor)。VTuber活動や朝森教育データバンク、マラソンなどに想定以上の時間を割いたことで、構想から先の実作業に進めませんでした。

 

★多くの中学生の進路選択に役立つ日本の高校情報を発信し続ける/Continuing to provide Japan's high school information that helps many junior high school students choose their career path

ある程度できました(Good)。note「朝森教育データバンク」やYouTube「CURIOSIST Ch.」で、西日本10県の高校事情や塾いらずの学習法、特別支援学校の進学事情を取り上げました。一方、「ホンネの高校選び」シリーズは2028年までに47都道府県達成予定だったのがいまのペースだと2030年まで延びそうです。

 

★「オタク文化」をはじめ、ニッチ分野で楽しく学ぶ人を増やす/Increase the number of people who enjoy learning in niche fields such as Japan's otaku culture

ある程度できました(Good)。共通テスト「オタク文化」を予定通り公開したほか、VTuberによる邪馬台国論争企画に参加しました。学んだことの共有までには至りませんでしたが、フルマラソンに向けて体力づくりに取り組んだり、Duolingoでスペイン語を学んだりしました。

 

2026年の抱負!/My resolution for 2026

ゲームクリエイターへの復帰/Return to a video game developer

 

2025年は成熟の年でした。

教育データバンク活動では、教育クラスタの人たちとのつながりが広がる中で、朝森久弥としての立ち位置がある程度明らかになってきた実感があります。“インフルエンサー”と言えるかはともかくとして、自分が求められていることと自分ができていることが概ね一致していることは精神衛生上良いことだと思います。

オタク文化活動では、年明けですが共通テスト「オタク文化」2026を公開し、継続的な活動として軌道に乗せることができました。

2022年にJAXA宇宙飛行士候補者選抜を終えたのち、まず地球上でやれることをやろうと思い、語学力を磨いたり、フルマラソンに再挑戦したり(今月ようやくサブ4を達成!)、渡航国数を増やしたりしてきました。朝森久弥としてやりたいことをやり切るのもその一環で、三本柱のうち教育データバンク活動とオタク文化活動についてはほぼ満足できる状況なのですが、ゲーム制作だけが満足にできていません。「進学校Mapの人」や「オタク共通テストの人」と言われるのはうれしいですが、私のクリエイターとしての原点はやはりゲーム制作なのです。幅広い層に楽しい学びを届けるために、私にできる最善の手段がゲームだと信じています。

 

そういうわけで、今年の抱負はゲームクリエイターへの復帰」1つだけを掲げます。ゲームクリエイターは完成作を世に出してこそ名乗れるものですので、「2026年中に新作ゲームをリリースする」と同義と考えて差し支えありません。

他の活動はあえて抱負に掲げなくても継続できるでしょうし、むしろゲーム制作のためにどこまで抑えめにできるかがカギとなります。とは言え、自分だけではできないことを誰かと一緒にやるのは面白いと思っていますので、そうしたチャンスがあればできる限り挑戦したいと思います。

ちなみに、新作ゲームの主人公は白髪ショートの僕っ子と決めています。これは完全に私の趣味(フェチ)です。人生であと何回ゲームを作れるかわからないからこそ、癖全開のゲームを作りたいです!

 

 

今年もよろしくお願いいたします。

【自作PC】10万円以内でWindows 11パソコンを組み立てた

Windows 10が明日、2025年10月14日にサポート終了するというニュースが世界中を駆け巡っていますが、去る2025年6月に、私のデスクトップパソコンをWindows 10からWindows 11に更新しました。

もともとTSUKUMOのBTOパソコンを2018年に購入し使い続けてきたのですが、PCケースなど流用できるパーツが結構あるのではないかと思い立ち、実質的な自作PCとして組み上げてみたところ、10万円以内に収まりました。その時の一連の流れを備忘録としてまとめておこうと思います。

 

もともとのパソコンのスペック

OS:Windows 10 Home 64-bit版

オフィスソフト:Microsoft Office Home and Business Premium(プレインストール版)

CPU:AMD Ryzen 7 1700X

マザーボードAMD B350 Pro4

メモリ:DDR4-2666(16GB×2枚)

グラフィックボード:NVDIA GeForce GTX 1050

SSDSandisk WD Green WDS240G2G0A(240GB)

HDD:東芝 DT01ABA100V(1TB)

電源ユニット:CWT 500W

PCケース:ATXミドルタワー

 

当初、Windows 10はWindows 11に無償でアップグレードできるという話でしたが、PC正常性チェックで互換性がないと診断されてしまいました。原因はCPUが古すぎることで、私がBTOパソコンを買った約半年後に出たAMD Ryzen2000番台以降でないとアップグレードできないのでした。

そこでまず、CPUだけ新しいものに買い替えようとしました。そうすれば、2万円台の出費であと5年はパソコンが使えるのではと考えたのですが、マザーボードをすでに7年以上使っている中で、あと5年もつのだろうかと気になりました。ではマザーボードも一緒に新調しようかと思い立ったところ、マザーボードを交換すると、これまで使っていたOSとオフィスソフトがライセンスの関係上使えなくなることが判明しました。Windows 10からWindows 11に無償アップグレードするにはWindows 10のライセンスが生きていることが前提ですから、これでは無償アップグレードができません。

こうしてMicrosoftの策略によりWindows 11を有償で買う羽目になった私は、どうにかパソコンを丸ごと買い直す事態を避けるかを考えました。私が家でパソコンを使うとすればデスクトップパソコン一択ですが、7年以上連れ添ってきたPCケースは健在なわけで、新たに丸ごとデスクトップパソコンを買って新たにPCケースが我が家にやってくるのはSDGsの観点からよろしくないと思いました。そこで、既存のパーツを活かせるところは活かし、中のパーツを個別に交換することでWindows 11パソコンの組み立てを図りました。

※写真はもともとのパソコン(のPCケース)

 

新調したパソコンのスペック

OS:Windows 11 Home 日本語版

オフィスソフト:Microsoft Office Home 2024(最新 永続版)|オンラインコード版

CPU:AMD Ryzen 7 5700X BOX

マザーボードAMD B550M Pro4

メモリ:DDR4-2666(16GB×2枚) ※継続利用

グラフィックボード:NVDIA GeForce GTX 1050 2GB ※継続利用

SSD:Solidigm P41 Plus SSDPFKNU010TZX1(1TB)

HDD:東芝 DT02ABA200(2TB)

電源ユニット:CWT 500W ※継続利用

PCケース:ATXミドルタワー ※継続利用

 

以下、新規購入したパーツ(ソフト含む)についての所感を述べます。

OS:Windows 11 Home 日本語版

Amazon14,187円で購入。データが入ったUSBメモリとシリアルコードが入ったパッケージが届くのですが、データはMicrosoftの公式サイトからでもダウンロードできます。USBメモリに入ったほうとは異なり、公式サイトからダウンロードしたデータは最新版なので、こちらを初めからインストールすればアップデートの手間が省けます。

私は、自分で別個に用意したUSBメモリ(32GBで500円)に公式サイトからダウンロードしたWindows 11のデータを入れて、それをシリアルコードを入力することでインストールしました。この時作ったWindows 11のデータ入りUSBメモリが、何らかの事情でWindows 11を再インストール場合のインストールメディアにもなります。

★とくに参考になったサイト

www.ask-corp.jp

オフィスソフト:Microsoft Office Home 2024(最新 永続版)|オンラインコード版

Amazon29,009円で購入。今回購入したパーツの中ではもっとも高価です。AmazonでOfficeとPCソフトをセットで買うと3000円引きセールが実施していたのでそれを利用しました。実物はなくAmazon経由でプロダクトキーが発行されます。

買い切りですがOffice 2024からのバージョンアップはありません。また、永続版と言ってますが2029年までのサポートとされています。もともと使っていたMicrosoft Office Home and Business Premiumは特定のパソコンでしか使えない一方で、2016→2019→2021という具合でOffice自体を無償でバージョンアップしてくれていました。より高いお金を出してサービスを切り下げてくれるとは、私はMicrosoftの上顧客ですね。まぁ、物書きの私にとってMicrosoft Officeは最も核心的な商売道具であり、デザイナーのみなさんがAdobe税を支払っていることを思えば大したことはないのかもしれませんが...。

CPU:AMD Ryzen 7 5700X BOX

PC-IDEAで21,980円で購入。さっき(10月13日)価格.comで調べたら最安値が22,978円になっていました。AMDのAM4マザーボード対応CPUの中では最も売れ筋だったように思います。マザーボードはAM5の方が新しいのですが、使っているメモリがDDR4でAM4にしか対応していないので、メモリを買い替えたくなかった私はCPUもAM4対応のものにしました。

CPUクーラーが付属しないので、6月の時点ではとりあえずもともとのパソコンで使っていたAMDのリテールクーラー(イルミネーションするやつ)を引き続き使いました。また、CPUとCPUクーラーの接地面にはCPUグリスを塗る必要があり、別途ヨドバシカメラでCPUグリス(244円)を買いました。

※写真はCPUグリスを塗ったAMD Ryzen 7 5700X

マザーボードAMD B550M Pro4

ドスパラ7,480円で購入。CPUとメモリが対応しているものの中では最もお手頃だった記憶があります。

これに限りませんが、マザーボードはコードを指す場所が至る所にあって、動かしている今でも正しく取り付けられているかわかりません。もともとのパソコンに指されていたコードと照らし合わせて見よう見まねで取り付けていきました。

SSD:Solidigm P41 Plus SSDPFKNU010TZX1(1TB)

風見鶏楽天市場店で8,999円で購入。Cドライブとして、OSとかアプリはこっちに保存する方針です。もともとのパソコンのSSDは2.5インチでHDDと同じラックに収まっていたんですが、今回はM.2という短冊のようなカード状でマザーボードに差し込みました。これで1TB入っているんだから時代の進歩はすごいですね。写真のように、差し込んだだけでは浮いてしまうので、銀色のカバーで上から被せて固定します。

HDD:東芝 DT02ABA200(2TB)

ツクモ7,980円で購入。Dドライブとして主にデータ類を保存するのに使います。もともとのパソコンに入っていたHDDと同じシリーズで容量が大きくなっただけのはずです。ところがもともとのパソコンのHDDよりも、ファイルを開いたり保存したりするのが遅くなり、1~2秒ほどのラグが生じています。地味にストレスなので、頻繁に編集するファイルは一時的にCドライブ(SSD)に移して作業するようになりました。

 

組み立てと設定の思い出

PCケースを開けて、ざっと掃除してからパーツを取り換え終えるのに2時間ほどかかりました。うち30分くらいは電源を入れても起動しないことに悪戦苦闘していたのですが、単にCPUの電源コードをつけ忘れていただけでした。電源コードをつけていないと、下の写真のように「CPU」のところにランプがともります。

そこからWindows 11をインストールしていくわけですが、そのままだと「要件を満たさない」とか言われてインストールが始まりません。マザーボードの設定を要件を満たすように変えていく必要があります。具体的には、BIOSを起動してAMD CPU fTPMを有効にし、セキュアブートをオンにします。セキュアブートをオンにするにはCSMをDisabledにしておく必要があります。CSMをDisabledにして一度再起動すると適用されるので、それからセキュアブートをオンにしてもう一度再起動して適用。これでWindows 11のインストールが始まりました。

★参考にしたサイト

pcsuru.com

steganom.co.jp

Windows 11がインストールされたら、もともとのパソコン(のSSDとHDD)に入っていたデータを、外付けHDD経由で新調したパソコン(のSSDとHDD)に移していきます。HDDに入っていたデータ類はほぼそのまま移せるのですが、オフィスソフトやブラウザ、メーラー、ドライバー、OBS Studio(動画配信するのに使う)などといったソフトはインストールし直す必要があります。移行に伴って使えなくなったソフトは今のところありません。

Windows 11の初期設定についていろいろ調べていたら、BitLockerなるものの存在を知りました。セキュリティ向上施策のひとつらしいですが、個人利用ではあまり有用ではなさそうなので解除することにしました。正確に言うと、私のOSはWindows 11 HomeなのでBitLockerではなく「デバイスの暗号化」なのですが、デバイスの暗号化の解除を実行してから完了するまでに4~5時間かかりました(その間、ほかの作業は可能)。

★参考にしたサイト

pc.watch.impress.co.jp

新調したパソコンを使い始めてしばらくすると、前述のHDDの遅さに加えて、パソコンのファンの音が気になるようになりました。そこで、CPUクーラーをAMDのリテールクーラーからAK400(ビックカメラ3,600円)に交換しました。音はそこまで静かになった気がしないのですが、CPU温度は顕著に下がりました。

※画像はCore Tempによる、リテールクーラー→AK400のCPU温度の比較。いずれもFirefoxYouTubeを見ながらWordとCities:Skylinesを起動しているときの状況。

 

今後の展望

一連のパーツ購入にかかった費用は93,979円。10万円以内でWindows 11パソコンを組み立てることができました。メモリ、グラフィックボード、電源ユニットとPCケースは継続使用していますが、仮にこれらを新調したとしても、新たにパソコンを買うよりは少し安く済むと思います(組み立ての手間賃を考えればトントンだと思いますが)。

メモリは32GBあれば当分大丈夫かなと思っていますが、配信活動を考えるとグラフィックボードは後日新調する可能性があるかもしれません。でも、グラフィックボードってすごく高価になりましたよね...。そして、グラフィックボードを替えると消費電力が多くなるので、電源ユニットも替えることになるでしょう。

もとをただせば「Windows 12が出てから乗り換えればいいか」と考えていたのですが、その前にWindows 10のサポートが終わってしまいました。願わくば、Windows 12が出たらWindows 11から無償アップグレードできるとありがたいです...。

 

それにしても、パソコンを新調するときは当然パソコンが使えないわけですが、いまはスマホがあるので(ネットが使えるなら)調べ物ができて楽になりましたね。私が自作PCに興味を持ち始めた高校生のころはスマホなんて一般的でなく(日本でiPhoneが発売したのは大学生のとき)、解説書を手元に置いて作業するしかありませんでした。

スマホが生活必需品と化し、パソコンがそうでなくなっていく今日この頃、どれくらいの人が自作PCに興味を持つのかわかりませんが、私は今後もパソコンと長く付き合っていくことになるだろうなと思います。

マイベストブック2024

去年よりは早く書く!毎年恒例の朝森久弥の「マイベストブック」です。この記事では、昨年2024年の1年間に読んだ本のうち、私の人生にとくに影響を及ぼした本を紹介します。
マンガ部門とマンガ以外部門に分けて発表します。

 

マンガ部門

チ。―地球の運動について―

bigcomicbros.net

受け継がれるガチ勢の狂気!

天動説が信じられていた15世紀のヨーロッパを舞台に、地動説に命を懸けた人々の物語。作中では地動説に魅入られた人々が徹底的に弾圧されます。地動説を知る現代の私たちとて、もし作中世界で生きていれば、わざわざ地動説に触れようとしない人が多数でしょう。15世紀でも現代でも、その時の世間に迎合して生きるのが大衆の常。それでも、世間で白い目で見られることに熱狂せずにいられない人は確かにいる。迫害まではされなくても「それやって何になるの」ということに夢中になってしまう人は結構いると思うのです。彼らの人生は不正解だったかもしれないけど、無意味ではない。そういう“ガチ勢”の危うさとカッコよさを現代の大衆に見せつけたのが、このマンガの最大の魅力と言えるでしょう。

しかも、作中では地動説研究が奇跡的にも見知らぬ誰かに引き継がれていく。“ガチ勢”の熱気にあてられた人が次の“ガチ勢”になっていくのです。その鍵になるのは文字でした。作中の地動説“ガチ勢”のひとり、ヨレンタは「文字は、まるで奇跡」と言いましたが、キャラクターたちが遺した文字が時間と場所を超越して誰かの心を揺さぶり、未来を変えていく。一人ひとりの力は非力でも、これがあるから人類は強くなれるんですよね。非力な物書きの私も勇気づけられました。

ところで、このマンガに登場するノヴァクは屈指の悪役ですが、実は多くの読者にとってもっとも身近なキャラクターではないでしょうか。与えられた仕事をきちんとこなし、社会の秩序を重んじて家族を大切にする。もちろん、ノヴァクの仕事は残忍ですし作中でも褒められることではなかった。ただ、ノヴァクの娘を想う気持ちは本物だと思いますし、彼の人生もまた無意味ではなかったと思いたいのです。

マンガ以外部門

ニューエクスプレス エスペラント語(CD付)

www.hakusuisha.co.jp

世界中の人々とつながる道しるべ!

国際語であり人工言語であるエスペラントに以前から興味を持っていたものの、なかなか手を出せずじまいでいたところ、学習アプリDuolingoをきっかけに学ぶようになったのが2024年1月のことでした。それから今日までほぼ毎日Duolingoでエスペラントに触れています。11月にはエスペラント学力検定試験4級を受け、合格しました。そういう意味では2024年の1年間で私の人生にとくに影響を及ぼしたアプリとしては間違いなくDuolingoなのですが、この記事はあくまで「マイベストブック」なので、本の話をします。

Duolingoにはエスペラントを日本語で学ぶコースがないので、英語で学ぶコースを選んでいるのですが、それもあって単語はともかく文法事項がなかなか身に付かない。そこで手に取ったのが本書です。Duolingoでよく分からないことが出たときに参照する本として使っています。いざ参照すると目に付くのは「例外はありません」のオンパレード。実際、エスペラントは人称変化や不規則動詞がないのですが、エスペラントがいかにシステマチックで学びやすい言語なのかを随所でアピールしています。高校生のときにフランス語で挫折した私にはこの点が嬉しかったです。

本書は日本語話者がエスペラントを学ぶことを前提にした本ですが、中学校レベルの英語で学ぶ文法用語が多く出てくるので、「英語だったらこうかな?」と比較しながら学ぶと捗るかもしれません(エスペラントは語順に寛容ですが英語チックにすると理解しやすい)。あと、発音は大学の第2外国語で学んだスペイン語のように“ローマ字読み”で大体OKだし、フランス語由来と思われる単語も出てくるしで、今までの私の言語学習が活かされているなと実感します。

惜しむらくは、エスペラントを実生活で使う機会があまり多くないことです。英語帝国主義を憂う私としてはもっと世界中の人がエスペラントを使う場が増えてほしいですが…。「ないなら作ればいい」がクリエイター精神ということで、エスペラントを使ったゲームを作りたい。そう思わせてくれる一冊でした。

 

ノミネート作品

マイベストブック2024のノミネート作品は以下の通りでした。
(並び順は五十音順であり、順位ではありません)

マンガ部門
  • アンナ・コムネナ(星海社
  • うちの子は字が書けない 発達性読み書き障害の息子がいます(ポプラ社
  • FX戦士くるみちゃん(KADOKAWA
  • チ。―地球の運動について―(小学館
  • モノクロのふたり(集英社
マンガ以外部門

 

『アンナ・コムネナ』は、アンナの自己“皇帝”感が半端ない。900年前に生きた人の遺した言葉が現代人を勇気づけるさまは、まさに文字は奇跡だと思わずにはいられません。『うちの子は字が書けない~』は、いわゆるディスレクシアの入門書として最適。保護者や先生など周りの大人も試行錯誤していかないといけないことを強く自覚しました。

『日本化粧品検定~』は2級受験時にお世話になりました。化粧品って化学要素が結構強いんですが、いわゆる文系の人にも読みやすいと思います。『ふたごチャレンジ!~』はエンタメ小説たる児童書として出たことに大きな価値があると思います。幼いころ「女らしさ・男らしさ」で悩んでいた私は、この本が読める今の子が羨ましい。

 

今年も素晴らしい本に出会えますように。

2025年の抱負。/My resolution for 2025

こんにちは、朝森久弥です。

新たな年が始まってもう1ヶ月経ってしまいましたが!毎年恒例の「今年の抱負」です。まず去年の抱負を振り返ってから、今年の抱負を発表します。

 

2024年の抱負を振り返り。/Look back my resolution for 2024

全体スローガン:学びクリエイターとして有名になる/Become famous as a learning creator

 

★朝森久弥にしか作れない楽しく学べるゲームを作る/Create a new fun learning game that show my individuality

ほとんどできませんでした(Poor)。想定外の用事が多々あり腰を据えて制作を進めることができず、構想段階に留まりました。

 

進学校以外も含めて日本のすべての高校・高校入試制度を語れるようになる/Be able to talk about all Japanese high schools and high school admissions systems, not just preparatory school

ある程度できました(Good)。note「朝森教育データバンク」で「ホンネの高校選びシリーズ」を立ち上げ、進学校に留まらない日本の高校事情を継続的に紹介しました。また、YouTube「CURIOSIST Ch.」でも同趣旨の配信を続けています。一方、当初の想定より更新に時間がかかっていることは事実です。

 

★動画授業やクイズなどの提供を通し、「オタク文化」の教科化に取り組む/Make Japan's otaku culture a subject through our video lectures and quizzes

よくできました(Very Good)。動画授業「イチから学ぶ日本オタク文化」を完遂し(語り手は相田知広)、『教科書 日本オタク文化』に続くオタク文化の学習教材として『共通テスト「オタク文化」公式参考書』を刊行してコミックマーケットでも頒布しました。年明けですがWebテスト『共通テスト「オタク文化」2025』を公開し定期開催への道筋をつけました。

 

★新しいこと(エスペラント語・美容・化粧品)を学ぶ/Learning new things: Esperanto, beauty, and cosmetics

よくできました(Very Good)。1月から継続してDuolingoでエスペラントを学び、その成果を活かして11月にエスペラント学力検定試験4級を受験・合格しました。また、かねてから興味を持った美容・化粧品を体系的に学ぶ機会として日本化粧品検定2級を受験・合格しました。いずれも自分が学んだことを多くの人に共有するため、YouTube「CURIOSIST Ch.」で試験対策動画を公開しました。

 

2025年の抱負!/My resolution for 2025

人を励ますものづくり/Encourage people through creation

 

2024年は私にとって試練の年でした。冬のコミックマーケットを終えた直後に新型コロナ陽性になって1週間ほど寝込んだり、身内を亡くしたりして、身体的にも精神的にも辛い時期が続きました。私のライフワークでもある旅行にも行きづらい状況だったので、屋内で日本全国の高校を調べたり、ひたすらPCゲーム(Cities:Skylines)に没頭していたりしました。それらをどうにかネタにして動画や記事を作り出した感じです。

私の創作の主戦場はインターネットであり、人との触れ合いは多くなくそれはそれで満足しているのですが、2024年はとくに、色々な出来事の中で人に励まされたり、色々な場面で思い悩む人を目の当たりにしたりすることを実感しました。私は基本的に好き勝手に生きることをモットーにしてきたけれども、やはり誰とも関わらずに生きることはできないわけで、自分の活動が誰かのためになっているかに思いを馳せないといけない。その上で創作の成果を出していきたいということでこのスローガンを掲げました。

 

具体的には、年間を通して次のような活動に取り組んでいきます。

 

★みんなの学びを励ますゲームを作る/Create a new game that encourage everyone to learn

★多くの中学生の進路選択に役立つ日本の高校情報を発信し続ける/Continuing to provide Japan's high school information that helps many junior high school students choose their career path

★「オタク文化」をはじめ、ニッチ分野で楽しく学ぶ人を増やす/Increase the number of people who enjoy learning in niche fields such as Japan's otaku culture

 

私が創作するものは、紙の本など「もの」にこだわっているとは言え、本質的には「情報」です。けれども、そこに自分の想いを詰め込むことはできます。「面白い!」「役に立った!」「明日もがんばろう!」と思ってもらえるような創作に今一度立ち戻りたい。そして、ずっとできずじまいのゲーム制作を今年こそは成し遂げる!そんな1年にしていきたいと思います。

 

今年もよろしくお願いいたします。

コミックマーケット105&共通テスト「オタク文化」2025の告知

こんにちは、朝森久弥です。

 

2014年12月30日(月)に東京ビッグサイトで開催されるコミックマーケット105にサークル参加しますので、その告知をします。

 

この記事の要約

・2024年12月30日(月)にコミックマーケット105にお越しの方は、東イ30a「CURIOSIST」で『共通テスト「オタク文化」公式参考書』や『進学校Map 三訂版』をお求めください。メロンブックスとBOOTHで通信販売もしています。

・2025年1月18日(土)にWebで共通テスト「オタク文化」2025を公開予定ですので、公開されたらぜひ解いてみてください。

 

コミックマーケット105の配置と頒布物

私のサークルCURIOSISTの配置は、2日目東イ30aです。

東3ホールの「評論・情報」ジャンルに配置されています。周囲にもオタク文化を論じた同人誌を出すサークルが複数あるようです。

以下におしながき画像を貼っておきますね。

C105 2日目東イ30a「CURIOSIST」おしながき

 

新刊は、

共通テスト「オタク文化」公式参考書

B5判・84ページ・1000円(即売会会場での価格で、通販価格は異なります)

共通テスト「オタク文化」公式参考書表紙

その名の通り、共通テスト「オタク文化」の受験対策ができる参考書です。

共通テスト「オタク文化」は朝森久弥が2023年から実施しているWebテストで、2020年に刊行した『教科書 日本オタク文化が主な出題範囲となっています。ところが、共通テスト「オタク文化」が大人気になったあおりで『教科書 日本オタク文化』がほとんど完売してしまいました。そこで、教科書がなくても試験対策ができるように、急遽参考書を作成して頒布することにしました。

なお『共通テスト「オタク文化」公式参考書』には教科書を出してから2024年までの最新の情勢も反映していますので、教科書をすでにお持ちの方にとっても、より有効に試験対策ができるものになっています。

『共通テスト「オタク文化」公式参考書』は、2週間で読破できることにこだわりました。冬コミ終了後から共通テスト「オタク文化」2025が公開されるまでに2週間程度しかないので、その間に対策できるようにしたかったからです。共通テスト「オタク文化」の試験範囲を14章に分け、1日1章(4~6ページ)ずつ読めば共通テスト本番までに間に合う寸法です。

各章には、共通テスト「オタク文化」の出題範囲をコンパクトにまとめた要点まとめ練習問題を収録しました。

共通テスト「オタク文化」公式参考書本文サンプル(要点まとめ)

共通テスト「オタク文化」公式参考書本文サンプル(練習問題)

作問者でもある私が言うので間違いないですが、共通テスト「オタク文化」の8割弱はこの参考書に載っている太字の用語について出題されます。ただし用語そのものを暗記するだけではダメで、たとえば作品名が太字になっているならば、その作品の主な登場キャラクターや簡単なあらすじについてもおさえておきましょう。いずれにせよ、共通テスト「オタク文化」の試験対策を効率化する上ではマストアイテムです。

また、共通テスト「オタク文化」を受験するのでなくても、単純にオタク文化百数十年の歴史を1冊で学べる本という点でこの本は大変貴重です。「マンガの歴史」「アニメの歴史」「ゲームの歴史」…のような本はそれなりにあるんですが、1冊にまとめた本って意外と無いのですよ。

既刊は、学校教育評論本進学校Map 三訂版』シリーズ3冊を若干部数頒布予定です。

進学校Map 三訂版』表紙

進学校Map 三訂版 vol.1[中国・四国・九州編]』B5判・88ページ・1300円

進学校Map 三訂版 vol.2[中部・関西編]』B5判・96ページ・1400円

進学校Map 三訂版 vol.3[北海道・東北・関東編]』B5判・96ページ・1400円

の3冊がありますが、vol.2は在庫がわずかで早めに売り切れる可能性が高いです。もしほしい方がいたらご注意ください。

 

信販売について

最近のコミックマーケットは入場料を取る(リストバンド型参加証を購入させる)ようになっていることもあり、気軽に来られない人も多いかと思います。そこで、CURIOSISTの作品はなるべく通信販売でも購入してもらえるように心がけています。

『共通テスト「オタク文化」公式参考書』は、メロンブックスとBOOTHで通信販売を受け付けています。手数料や送料の都合で販売価格が異なりますが、都合の良い方をご利用ください。

『共通テスト「オタク文化」公式参考書』販売ページ(メロンブックス)

curiosist.booth.pm

進学校Map 三訂版』もメロンブックスとBOOTHで通信販売しています。

ただし『進学校Map 三訂版 vol.2[中部・関西編]』はメロンブックスではすでに完売しており、BOOTHでも注文を一時停止しています。コミックマーケット105終了後に残部が出た場合は注文を再開しますが、コミックマーケット105で売り切れた場合はそのまま完売となりますのでご注意ください。

『進学校Map 三訂版 vol.1[中国・四国・九州編]』販売ページ(メロンブックス)

『進学校Map 三訂版 vol.3[北海道・東北・関東編]』販売ページ(メロンブックス)

curiosist.booth.pm

curiosist.booth.pm

共通テスト「オタク文化」2025開催について

共通テスト「オタク文化」の2回目の本試験を、2025年1月18日(土)の夜にWebで公開予定です。

共通テスト「オタク文化」2025開催告知

試験範囲は『教科書 日本オタク文化』(上巻・下巻)と2024年までのオタク文化事情。とくに2024年の1年間で流行したコンテンツは積極的に出題します。

前回の本試験「2023-2024」は大晦日に公開していましたが、コミケ参加と同時に試験問題を作るのが本当に大変だったので、今回から年明けに移動しました。

ぜひ『共通テスト「オタク文化」公式参考書』を入手して万全の対策をした上で、『共通テスト「オタク文化」2025』に挑戦しましょう!

 

今回もどうぞよろしくお願いいたします。

マイベストブック2023

この記事を書かずして私の2023年は終われない!ということで、毎年恒例の朝森久弥の「マイベストブック」です。この記事では、昨年2023年の1年間に読んだ本のうち、私の人生にとくに影響を及ぼした本を紹介します。
マンガ部門とマンガ以外部門に分けて発表します。

 

マンガ部門

トリリオンゲーム

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最強バディが贈る仕事人賛歌!

『トリリオンゲーム』の原作担当である稲垣理一郎は、マイベストブック2018マンガ部門を受賞した『Dr.STONE』の原作者でもあります。バディものを描かせたら彼の右に出るものはいないですね!今作で言えば超ワガママなコミュ力お化けのハルと、一流ITエンジニアのガクの2人が、ファンタジックにして説得力のある友情パワーを発揮し、仲間を増やしつつビジネスの世界で成り上がっていくのが実に痛快です。少年マンガの王道ですね。とくにハルは自分の目的のためならブレーキが利かないところがあるんですが、大事な所で人情にあつく色々な人のピンチを救うのが主人公として分かっています。池上遼一の作画は正直、令和のトレンドの絵柄ではないのでしょうが、セリフ無しで感情を乗せる表情の描写が秀逸で、オノマトペのセンスも光っています。このマンガにとって、原作と作画もベストなバディだと言えるでしょう。

ただ、このマンガが最も秀逸な点は、一流の仕事人に対する解像度の高さにあります。生花店の社長、ゲームクリエイター、テレビ局の社員など、たくさんの仕事人が登場するんですが、一人ひとりの仕事に対するこだわりがキッチリ描かれているのです。彼ら彼女らは必ずしも「成功」を収めているわけではないけれども、こういう人にこそ報われてほしいと、読者は思わずにはいられないのですね。むしろ、こうした市井で働く人々にスポットライトを当てることこそが、ハルとガクのコンビが果たしている役割だと思うほどです。

ハルとガクが次はどのような手を打ってくるのだろう?というワクワク感が醍醐味ではありつつも、それぞれの役割の中で生き生きと仕事をするこのマンガの仕事人たちを見ると、私も自分の仕事をがんばろう!と前向きな気持ちになれるのです。

 

マンガ以外部門

進路アドバイザーのための基礎知識2023年度

www.amazon.co.jp

プロとして知識をアップデートするための一冊!

その名の通り、「進路アドバイザー検定」という検定のテキストです。主に高校生の進路に関してアドバイスをする人に向けた検定で、私は2013年にこの検定を受験して合格しました。しかし、進路指導に関する知識が時代の流れで大きく変わったことを痛感し、10年ぶりにこのテキストを買い直しました。

この10年間で、大学入試センター試験が大学入学共通テストに切り替わったり、大学入試で学校推薦型選抜や総合型選抜が盛んになったり、日本学生支援機構で日本の学生を対象にした給付型奨学金が始まったりしました。もちろんこうしたニュースは日頃から追っているのですが、体系だった知識を得る機会はなかなかないのが現状です。個々の制度を論じた本は世の中にたくさん出回っていますが、「進路指導に携わる者がこの程度のことは知っておいてほしい」という一通りの知識を明快にまとめているという点で、この本のユニークさは際立っています。統計データや法令の出典もきちんと書いてあるので、深掘りしたいときにすぐに調べられるのもポイントです。

私は理科の教員免許を所持していますが(免許更新制が無くなったので免許は生涯有効になりました)、実のところ一番興味がある専門分野は進路指導です。「指導」という言葉はちょっとキツいので「アドバイス」くらいにしておきたいのですが。私が教育データバンク活動を行っていく中で、進路アドバイスを求められることがしばしばあるのですが、こうした本で知識をアップデートしていかないと専門家として申し訳ないと思う限りです。

 

ノミネート作品

マイベストブック2023のノミネート作品は以下の通りでした。
(並び順は五十音順であり、順位ではありません)

 

【マンガ部門】

・あかね噺(集英社

・IDOL×IDOL STORY!(芳文社

・恋する(おとめ)の作り方(講談社

・トリリオンゲーム(小学館

・真夜中ハートチューン(講談社

 

【マンガ以外部門】

・救援ノート[新版] 逮捕される前に読んどく本(模索舎

・10代から知っておきたい あなたを閉じ込める「ずるい言葉」(WAVE出版)

・進路アドバイザーのための基礎知識2023年度(大学新聞社)

・世界のグルメ図鑑 116の国と地域の名物料理を食の雑学とともに解説 本場の味を日本で体験できるレストランガイド付き!(地球の歩き方

・日本化粧品検定 2級・3級対策テキスト コスメの教科書(主婦の友社

 

『あかね噺』は、主人公のあかねはもちろん、おじさんたちの生き様がカッコいい。私はとくに阿良川嘉一推しです。『IDOL×IDOL STORY!』はサバイバル型オーディションで育まれる友情が、JAXA宇宙飛行士候補者選抜を彷彿とさせました。

『救援ノート~』は公権力による弾圧と闘う団体の人向けに書かれた本ですが、たとえ心当たりがなくても逮捕されるのは日本で生きている以上あり得る話なので、誰もが読んでおいても損はないと思いました。『世界のグルメ図鑑~』は地球の歩き方シリーズの派生シリーズですが、世界中からよくこれだけ多くの美味な食事写真を集めてきましたよね。次の旅行先を決めるのに非常に役立つ一冊です。

 

今年も素晴らしい本に出会えますように。